里親探し顛末
里親探しで気をつける事や顛末を少々。
家の裏にある小屋で野良猫が子育てをしていたのですが、育児放棄というか引っ越しに付いていけなかった子猫がいました。
おとなしかったので「母猫いるだろ」と思ってたのですが姿を見せない。
小屋を出てウロウロするようになる猫。そこは大型車が普通に移動する!!子猫とかバックミラーで見えない!!!
何かあったら私の気分が悪い!
と、飼料倉庫で乳牛用飼料のトウモロコシのカスをかじっていたところを、犬用おやつで釣って保護。エゴ上等。
ただ、この瞬間「母猫が子猫を助ける」という選択肢がなくなりました。
コレに関しては色々言われたんですが、私としては「何があっても子猫を守る母猫の姿は母猫に余裕がある時だけ。この子の母猫に余裕はなかった」と反論します。
自分が生きる事を優先した野良猫に子猫を押し付けても、また置いて行かれるだけでしょう。
飼おうかと思ったけど「いやうち既に二匹いるよね?三匹目になるよね?いったい毎月いくらかかるの……?」と躊躇ったので里親募集を選択肢に入れ、その日はとりあえず餌と水と湯たんぽと着てない冬服を子猫のケージに入れました。
- まず動物病院に連れて行く
飼うにしろ里親募集をするにしろ必須です。
この時点でノミダニ寄生虫はなく、気になる点もなかったので「里親募集しても大丈夫でしょう」と言われたので里親募集に踏み切りました。
(トライアル前に再度連れて行ったら寄生虫がいました。もっとちゃんと診てもらうべきだった…orz)
この時点で体重450gで歯は生えてました。生後一ヶ月~一ヶ月半くらい、と言われたけど、どう見ても二ヶ月超えてませんか…?って気も
多分里親募集掲示板に載せた最初の一枚。
明らかに人を警戒してる顔ですね。
- とりあえず知り合いに当たる
お前の携帯電話はなんのためにある??
ということでひたすら知り合いに画像付けてメールしました。
運が良ければここで全部終わりますが、日本の集合住宅ってなんでペット禁止なんでしょうねぇ…(´・ω・`)
- あらゆるSNSで猫の里親募集していることをアピール
運がよければフォロワー、フレンドが名乗りを上げてくれます。
TwitterのRT通知なんざ邪魔です。Twitterはフォロワー以外は期待しない方がいいです。(ぶっちゃけ里親募集ツイートが延々とRTされても、だーれも里親になりたいなんて名乗り出てきませんよ。RTするだけでその人は満足するんだから)
- 里親募集掲示板を利用する
有名ドコロだといつでも里親募集中ですね。あとペットシェルターなどで掲示板を運営されてるところやNPOが掲示板を運営していたり…色々あります。
あまり手を広げると里親が見つかった時や情報を更新する時大変なので、「里親募集 自分が住んでる都道府県名」でGoogleやYahoo!で検索かけて一番上に出てきたサイトと全国的に手広く展開しているサイトくらいでいいと思います。
近所にペットシェルターがあれば、そこで情報を得てもいいかもしれません。
今回はいつでも里親募集中と滋賀県内のペット情報ポータルサイトしっぽファンを利用しました。里親さんはしっぽファンの情報を見て、連絡をしてくれました。
- 前もって情報と条件を提示する
インターネットで里親募集をするときに必ず出てくる「里親詐欺」の文字。
猫が飼いたい人も沢山いますし猫を譲りたい人も沢山いますが、同時に猫を使って金儲けをしたり虐待したりしたい人もいます。
今回は里親探し経験者やペットシェルターなどが提示している条件を見て考えました。
インターネットは不特定多数の人が見る場所です。善意も悪意も、勘違いした善意も沢山あります。悪意がある人や衝動だけで猫を飼おうとする人をはねのける意味でも、里親の条件は「これ、ちょっと厳しいかな…?」と思うくらいでいいと思います。それでも!と連絡をくれた人は本当に猫が飼いたい人です。守れない条件があれば、メールや電話でやりとりして緩めていけばいいと思います。(今回、いくつか条件をゆるめました)
- 非常識な問い合わせにもめげない
これ、マジで重要。
シビュラシステムが適用されてる社会なら、この時の私のサイコパスの色相は相当濁っていたことでしょう…執行対象者だったかもしれないぐらいイライラしてました……
こんなにはっきりと条件を掲示したのは、里親詐欺なのか考えなしの衝動だけのメールなのか、てメールが来たからです。
そしてこんなにはっきりと条件を提示したのに非常識な問い合わせが結構来ました。
世の中にはいろんな人がいますね。
- 市役所や図書館、スーパーなどにポスターやチラシを置く
動物病院等も有効らしいですが、「猫を飼いたい」と思ってる人が動物病院で探す事はまずないでしょう。二匹目を、という場合もあるから可能性はゼロではありませんが。
- とにかく可愛い写真を撮影する
これ、結構重要。
猫はすべからくかわいいです。ぶちゃ猫も可愛いけれど、それ以上に美猫に人は弱いです。そして可愛い猫画像に人は弱いです。
複数の写真が掲載可能な場合は、全身図と顔のアップがあるといいかもー。
あまりの可愛さに変な声を上げそうになった(親ばか)
可愛い写真が撮れたと思ったらどんどんポスターや掲示板の情報を更新しましょう。
放置されたポスターなんぞ誰も見向きしませんし、掲示板だってどんどん見つけにくい場所に情報が追いやられます。
今回、「そろそろ市役所とかスーパーにもポスター貼らせてもらうかなー」と思った頃に里親さんから連絡をいただき、メールのやりとりをして「この人なら大丈夫か」と思ったのでトライアル→そのまま譲渡、となりました。
- 猫のトライアルや譲渡は里親宅でやること
飼われる家を目で見て確認することが大切です。里親詐欺の多くは自宅に人を寄せないようです。
猫を譲渡先に連れて行く時、自分以外の人(できれば男性)を連れて行くといいでしょう。万が一の時の実力行使や、「違う目線」という意味でも誰かと行った方がいいと思います。譲渡を焦るあまり里親詐欺に引っかかったり、とんでもない非常識な里親だったり、という事を防げます。
持ち物は
- 今まで食べてたフード
- 今まで使っていた猫砂
- 今まで使っていた毛布やシーツなど
- 遊んでいたおもちゃ
があれば大丈夫です。
猫は環境の変化に弱い生き物なので、できるだけ「今までと同じもの」を里親宅に渡しましょう。
- 迎えに行くと見せてほしいは断れ
いろんな人に言われました。
友人が里親になる場合ならともかく、猫が飼いたいからって、いきなり知らない人の家に行くか?と。
見せるということは住所を教えるということ。「知らない人に住所を教えるリスク」を考えましょう。
- 里親が無事決まったら、協力してくれた人にお礼を言いましょう。
猫を飼えないからと断っても、その後気にしてくれている人は沢山います。
メールを送った人には里親が決まったことを伝えましょう。
あと最後に
- 最悪、自分で飼うことを覚悟しましょう。
猫を拾うということは命を拾うと言うこと。命の行く末は最期まできっちり見守るべきだと思います。
手を尽くしても里親が見つかるとは限りません。「里親が見つからないから保健所に」というのは、痩せた子猫に手を差し伸べない以上に残酷な事だと思います。
飼えないのなら保護するな、は、鉄則だと思います。
「最悪三匹目だな……なに私がほしいものを我慢すればいいのさ…」と覚悟してました。無駄に力が入ってた気がするけど。
今回はかなり運がよかったようですが、それでも色々ありました。
今現在、子猫は里親さんのお宅でラムネという名前を頂き、家族みんなに愛される幸せにゃんこ生活を送っています。
それは私がひーひー言いながら里親探しに奔走した以上に、猫の生きる力が里親を引き寄せたんじゃないのかなぁと思ってます。